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SDGs国際ランキング1位のスウェーデンから学べること

2019.11.03

SDGs目標17といえば、私(ペオ・エクベリ)はスウェーデン、日本、、インド、ザンビア事業をしています (プロフィールは末尾参照)。

スウェーデンは、SDGs国際ランキング* 3年連続1位を獲得しました(’16 – 18)。今回は、SDGsの取り組みにおいて、スウェーデンから学べるポイントをいくつか紹介します。

1. THERE IS CONSENSUS (コンセンサスがある)

SDGsを2030年までに達成するには、コンセンサス(同意、共通理解)が必要です。スウェーデンではサステナビリティの基礎に関するコンセンサスがあります。

「環境 = サステナビリティの基礎」(画像1)

図:SDGsケーキ (スウェーデンの環境学者ヨハン・ロックストロム氏提唱)
健全な環境があってこそ、安定した社会が生まれ、それによって経済が発展する。

2. RULES “The Principles” (ルールの理解)

環境循環に基づく、原理原則の理解。

サステナビリティのルールに従えば、何が環境に「正しいか」 (「優しい」ではない) 」が分かります。これは自然規律のため、スウェーデンでも、日本でも同じルールが当てはまります。

スウェーデンでは、義務教育から、企業の社員教育、法律でも、このルールに基づいています。

原理原則の中の3つのルール:

① 環境循環 (還すことができる以上に取らない)

② 地下から地上の資源に切り替える (例: 石油、プラスチック、天然ガス= 地下。風、ガラス、竹、生ゴミ = 地上。)

③ 生物多様性の保護 (地球上の生き物はルール①の環境循環の「エンジン」です)

図:環境循環

写真:スウェーデンの環境循環型バス。ジャガイモの皮やバナナの皮で走るバス。地下?地上?(=CO2”ゼロ”)。5kgの生ゴミ=1リットルの燃料になります。

3. MEASURE IT (計ることの大切さ)

サステナビリティや環境保護も計らなければ、「体重計のないダイエット」と同じです。「直感」だけで活動すること = 結果が出にくい、しかもグリーンウォッシュのリスクも高まる。「SDGsウォッシュ」にならないよう注意が必要です。

ルール(原理原則) に基づいて実行すれば、よい結果が出ます。例:スウェーデンのゴミリサイクル率 = 99%、CO2削減 = 26%、GDP成長 = 70% (1990年から2016年)。

写真:スウェーデン政府。スウェーデンの国の目標は 「2021年までにサステナブルな社会を実現する」。SDGs目標5と目標10といえば…?大臣の半分は女性。身体障害者、外国籍出身者、LGBTの大臣もいます。

数値を把握することで、目標を社内や関係者内で共有できる、達成感を得ることができる、改善策が立てやすくなる、などのメリットがあります。

第三者認証のラベルも有効です。これも「計る」こと。サステナビリティに関する100以上の基準を達成すれば、ラベル認証を受けることができます。

図:第三者認証のラベル (一例)


◎参画を促すコミュニケーション
スウェーデンでは、ビジョンとサステナビリティに関する「参加促進型コミュニケーション」があります。例えば、日本を含めて世界で認知されている「SDGsロゴ」。SDGs17目標のアイコンはスウェーデン人のデザイナーが担当しました。
図:SDGsロゴ

スウェーデンではサステナビリティに関する「参加促進型コミュニケーション」のおかげで意識が高まったと言われています。

「スウェーデンだからできる。日本では無理!」とよく言われます。そこで東京で、環境の「ルール」に基づきサステナブル・リフォームを実行しました。 スウェーデンの知識 x 日本の建材。成果を計ってみると、日本の平均世帯と比べ、ゴミとCO2は、ほぼ90%削減。水の使用量は約70%削減、100%グリーンエネルギー導入を実現。アレルギー反応も減りました。しかも一般のリフォームより安く抑えることができました。

サステナビリティの取り組みはコストがかかる?経済的によくない?窮屈な生活になる?
ぜひ、経済も、社会も、環境も豊かに発展するスウェーデンの事例から学んでみませんか。

– 執筆  Peo Ekberg ペオ・エクベリ(サステナビリティ・プロデューサ) >> プロフィールにリンク