ナチュラルステップ「4つのシステム条件」
2023.12.19
サステナブル経営を後押しする、ナチュラルステップ「4つのシステム条件」
気候変動対策や資源循環などに積極的に取り組み、業界をリードしている企業の話を聞くと、しばしば耳にするのが、国際環境団体ナチュラルステップの「4つのシステム条件」の活用です。
1989年、ナチュラルステップはスウェーデンの小児癌専門医カール・ヘンリク=ロベール博士の提唱で発足しました。
発足当初から一貫して、科学的根拠、および人・社会と環境との関係性にフォーカスしたアプローチで、企業や国、自治体などにおけるサステナビリティの推進を後押ししてきました。
またスウェーデンでは、全国の学校と全世帯にナチュラルステップの環境冊子が配布され、国全体の環境問題への理解と解決に向けた行動への意欲につながったとされています。
ナチュラルステップでは、取り組み推進に役立つ様々な枠組みや手法を提供していますが、その中でも特に有名なのが、他の科学者と協働してまとめられた「4つのシステム条件」(下記)です。
【4つのシステム条件】
持続可能な社会においては、
1. 自然の中で地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない
2. 自然の中で人間社会が作り出した物質の濃度が増え続けない
3. 自然が物理的な方法で劣化しない
4. 人々が自らの基本的ニーズを満たそうとする行動を妨げる状況を作り出してはならない
この4つのシステム条件を、環境対策や戦略を考えるにあたって採用する企業は世界的に広がっています。その一例として、スウェーデンのイケアやエレクトロラックス、米国のナイキ、インターフェース、日本ではパナソニック、積水ハウス、モスフードなどがあり、4つのシステム条件を取り入れ、本業でのサステナビリティ推進において成果を上げています。