Solar 達成 ソーラーで賄う工場
夢が叶いました!
私たちのバナナペーパー工場inアフリカではソーラーシステムを導入しました!
写真: ザンビア人の太陽エネルギー専門家は、以前に北欧に留学した経験があります
ザンビアの雨季が明けはじめた3月上旬のこと、国営電力会社から計画停電の知らせが届きました。当初、雨季明けに送電網のメンテナンスを行うこともあるため、限定的だろうと言われていましたが、事態は思うより深刻でした。
昨年11月から今年3月までの雨季は雨量が少なく、ここザンビアの主食の原料であるとうもろこしが一部の地域を除き壊滅状態という話は聞いていました。そしてその影響は、国内電力の約83%(出典:ザンビアエネルギー省 2022年)を占める水力発電用のダムにも及んでいたのです。雨季明けで、水が豊富にあるはずの3月にこういった事態になることは異例のことで、私たちの経験上も初めてのことです。
昨年と一昨年の雨季には、雨量が多すぎて、村が浸水したり、農作物が水浸しで根腐れするといったことが起きたばかりです。「気候変動は現実だ」という言葉がタクシードライバーから出るほど、現地の人たちも身近に影響を感じています。計画停電は、1日8時間。3スケジュールに分けてエリア毎に実施され、1週間毎にスケジュールが変わる仕組みです。日中に停電があたる週は、勤務時間内に工場で電気が使える時間は1日で2時間だけです。
写真: バナナペーパーのチームメンバー
早朝勤務や夜勤を検討したものの、ゾウをはじめ野生動物が出る地域でもあり、チームメンバーの安全確保ができません。計画停電中は仕事をしない、という案もありましたが、とうもろこしの不作や食料の価格上昇の中でお給料が減ることはさらなる苦境です。いつ終わるか分からない計画停電のスケジュール表を前に、途方にくれました。
この状況の中でも作業を続けられる方法として思いついたのは、ソーラーパネルの設置。しかも、私たちはいつか工場全体をソーラーで稼働させるという目標を持っていました。アフリカは太陽がとても豊かです。そしてもちろん、気候変動をスローダウンするためにCO2を削減することができます。
とは言うものの、手元に十分な資金はなく、無理を承知で日本のワンプラネット・ペーパー協議会のメンバー企業に緊急支援のお願いのメールを送ったところ、即座に支援を表明してくれるメンバー数社が現れ、1週間で設置に必要な金額を達成することができました!
ソーラーでバナナ繊維の生産!これは工場をつくった当初からの夢でしたが、まさかこんな状況で実現するとは思っていませんでした。支援をしてくださったメンバー企業の皆さんに心から感謝します。そこで早速、ソーラーシステム設置会社に注文をし、準備開始です。導入するのは5.5 kWシステムで、2台のバナナ繊維とり機を動かす予定です。10枚のパネルで、年間8000 kWh 以上の電力を生み出すということで、これは約2世帯の年間電力消費量(日本)に匹敵するそうです。前払い分を送金した直後に、送金先の銀行が倒産(!)したり、必要な備品が価格急騰、などアフリカ・サプライズは続きますが、無事に着工。今は完成!
写真:屋根にソーラーパネルを取り付けます
写真: バナナペーパー工場でのすべての機械と照明がソーラーで賄うことができるようになりました。
100%ソーラーのバナナペーパー工場は実現しました!
以下の日本のパートナー企業から支援を受けました:
日新堂
ミヤザワ
山櫻
Scope
クラサワ
岐阜文芸社
TAKATA PAPER
河内
秋山土地企画研究所
不動コーポレーション
MIRAI
I-cube ジャパン
+ 弊社のワンプラネット・カフェ