
UF – 高校生がサステナブルなビジネスをリードする?!
2025.04.24
UF* はスウェーデン全国にある若手起業家育成プログラムです。
’24年から、弊社と東京の武蔵野大学とのコラボで、UFジャパンをスタートしました。名称はMUUF(Musashino University x UF)です。
スウェーデンのUFは、高校生が1年間で会社設立~事業経営~閉鎖までを行う教育カリキュラムです。企業経営者などがメンターとして伴走し、事業計画や戦略策定、ネットワーク構築などを支援します。税務署なども関わっていて、本格的な起業プロセスを経験します。
*) Ung Företagsamhet
先日、UFを通じて高校生が開発した商品やサービスの発表展示会が有名なショッピングモールで開催されました。そこでは販売も行えるようになっており、実社会で自分のビジネスアイデアを試すこともできます。
現地では、彼らのエネルギーと熱意に大きな感銘を受けました。事業アイデアには、シンプルで分かりやすいものもあれば、理解しにくいものもありました。しかしUFは学習プロセスであり、必ずしも完成された事業を目指すものではない、ということも大切なポイントです。
ここで見つけた、いくつかの面白いサステナビリティ x ビジネスのアイデアをピックアップして、紹介します。
グループ 1:CHEW ESENTIALS (エッセンシャルを噛む社)
発案者・事業内容:
男子生徒3名
プラスチックフリーでビタミン配合のチューインガムを作る
理由:
「私たちはチューインガムが好きですが、チューインガムにプラスチックが含まれていることを知らない人が多いんです!」と彼らは言いました。
「だから、美味しくて健康的で、しかも生分解性のチューインガムを作りたかったんです。」
彼らのチューインガムはリンゴ味で、ビタミンも含まれています。個包装はなく、シンプルな紙のパッケージに入っています。
「私たちのスローガンは『より良い未来へ ― 一口ずつ!』です!」と彼らは誇らしげに語りました。
直面した課題:
「私たちのチューインガムを作ってくれる人を見つけること。スウェーデンにはチューインガム工場が1つしかありませんでした。」
成果:
「当時、ショッピングモールでは35個しか売れませんでした。でも、このコースを始めて6か月後には、合計で120個売れました。」
これはそれほど多くないように思えるかもしれませんが、私が話を聞いた他の多くの事業の売上は50個にも満たないものが多くありました。120個というのは素晴らしい数字です!
グループ 2:FADEAWAY (消えゆく社)
発案者・事業内容:
女子生徒3名
携帯できるガラス瓶に入った染み抜き液を作る
理由:
「飲み物や化粧品で服に染みが付いてしまうのはよくあること。だから、服を丸ごと洗う代わりに、この染み抜き液を使うだけでいいんです(水も洗剤も電気も節約できます)」と彼女たちは教えてくれました。
結果:
「染みの中には落ちにくいものもありますが、洗濯機でも落ちにくい染みがあることがわかりました。」
成果:
「軽くて持ち運びやすいので、友達にも好評です!」
グループ 3:CANDELA (キャンドルラ社)
発案者・事業内容:
女子生徒3名
レストランで燃え残ったキャンドルを集め、家庭やお店からの中古のガラス瓶でキャンドルを再生
背景:
「もっとサステナブルなキャンドルを作りたかったんです!ココナッツ、シナモン、ローズなどの香りを加えています。芯は通常の糸状ではなく四角形なので、パチパチと音がします。」
成果:
「これまでに約50個を販売しました。」
グループ 4:BREADBITES (パンクズ社)
発案者・事業内容:
女子生徒4名
パン屋で出るパンクズの活用
背景:
「パン屋には翌日には売れないパンがあります。それらを無料でもらい、フレーバー付きのブレッドクランチを作っています」と彼女たちは教えてくれました。「パン屋によっては、毎日2~3袋もパンを捨てているって知ってましたか?」
「学校で食品廃棄物について学んだので、食品廃棄物に関連した何かを作りたいと思ったんです。」
彼女たちのクランチは驚くほど美味しかったです!
柑橘系と塩味のクランチを食べましたが、映画館でこの販売をしてみたらどうかと提案しました。
成果:
「私たちの支出はほぼ袋とシールだけなので、利益率が高いんです!」これまでに約200個売れました!」
1袋49クローネ(690円)で販売されており、スウェーデンではお手頃価格です。